日本で有名な音大はいくつかに絞られますが、音楽を学問として究めるコースを持つ大学は全国で80以上あります。
国立大学においては音楽教師を育成するカリキュラムが充実しています。
将来教員として音楽の授業を受け持ちたい学生にとっては最適な進学先といえます。
目次
ドイツの音大は日本の私立大学に行くのと同じくらいの負担で済む
一方で私立大学は専門的なコースが豊富にある傾向があり、音楽の道で食べていこうと決意した学生は私立大学を選ぶのが一般的です。
声楽や器楽、指揮などの実技系から舞台音響などのビジネス系まで揃っています。
私立大学は学費が高いので諦めてしまう学生も少なくありませんが、日本の私立大学に行ける経済的余裕があるならば留学も視野に入るため将来の選択肢がさらに増えます。
留学すればその分費用がかさむものですが、ドイツの音大は日本の私立大学に行くのと同じくらいの負担で済みます。
日本の国立大学の学費は年間80万円ほどなのに対し、ドイツには国の補助があるので無料です。
学生会の運営費や、ゼメスターチケットと呼ばれる公共交通機関に乗るための券にお金を払うだけとなります。
私立大学についても日本は200万円を超えますが、ドイツは高くても100万円とされます。
日本ほどまとまったお金が用意できなくても、ドイツならば生活し学べる環境が整っています。
ヨーロッパはもちろんアジアからも留学生が在籍
生活費や学費のためにアルバイトをたくさんしなくて良いため、勉強に専念できます。
最近は日本にも多くの外国人留学生が来ており交流が行われていますが、ドイツの生徒たちはさらに多国籍といえます。
ヨーロッパはもちろんアジアからも留学生が在籍しており、様々な言語が飛び交っています。
生まれた国が異なれば、触れてきた音楽も違うため国際交流は音楽の世界を広げるのに欠かせません。
中国や韓国のような近隣国だけの音楽で知見を広めるより、さらに多くの国で親しまれている音楽を体験しましょう。
音楽を学ぶうちに語学学習もできるため、将来は世界を巡る音楽家になりたい学生の役に立ちます。
世界中から学生が集まるということは、それだけレベルの高い授業が行われていると評価されていることになります。
大学側は高い評価を裏切らないように、常に授業の質にこだわっており日本で勉強するより満足する可能性が高いです。
ドイツにはランク制度がないのも、全ての大学が一定水準のレベルを誇っているということでもあります。
その分、入試の倍率は高くなるので受験対策は頑張らなければなりません。
慣れない土地でしっかり手続きを行い普段通りの力を発揮するのは簡単ではない
日本の学生はヨーロッパの学生よりも、ドイツの音大について情報量が少ないというハンデキャップがあります。
入試でも日本の大学であれば願書の提出期限や試験当日に必要な物などは、教師が入念にチェックしているため失敗しにくいです。
しかし遠く離れたドイツだと、日本の感覚ではズレが生じることもあり自分で随時情報をチェックしておく必要があります。
単純な音楽技能だけでなく、慣れない土地でしっかり手続きを行い普段通りの力を発揮するのは簡単ではありません。
大学に合格することは高い壁を乗り越えることだと頭に入れておきましょう。
フランスやイタリアなども高いレベルの音楽に触れることができる
日本の音大より留学した方がメリットが大きいというのは、ドイツに限られたことではありません。
フランスやイタリアなども高いレベルの音楽に触れることができます。
クラシックの本場はヨーロッパであり、これらの国々ではそれを誇りに考えています。
よって本場の音楽を学んだ人に対し、一定の敬意を示すようになります。
日本でも音楽家になることはできますが、一度これらの国で認められた人の方が期待されやすく本人も自信が付きます。
またヨーロッパは日本よりも身近な生活で質の高い音楽に触れる機会に恵まれています。
日本では音楽家や音大の学生など、ごく一部の人しかオペラやミュージカルなどに興味を持ちません。
趣味で音楽鑑賞を掲げている人もいますが、鑑賞料金は高めに設定されており1ヶ月に数回足を運ぶ程度です。
ヨーロッパでは街中に音楽が溢れており、音大のある都市には劇場や教会がたくさん建設されています。
イタリアでは音楽を専攻しない人でも高い音楽技能を持っている
国からの支援で劇場や教会で音楽を提供する人々は高い給料をもらっているため、音楽で食べていく道が明確に見えるのも学生のモチベーションにつながっています。
イタリアでは音楽を専攻しない人でも、高い音楽技能を持っているのを見かけます。
彼らは楽譜は読めませんが、幼い頃から街の音楽に囲まれてソルフェージュができています。
日本のように一定の音楽センスがある人は知識も備えているわけではなく、一般の人までも力が養われている環境です。
その中で暮らしていれば、音楽を本気で学びたい学生はもっと多くのことを学ぶことができます。
もちろん留学すれば日本での交流は疎遠になるため、国内でコネを形成することはできません。
将来国内で就職したい学生は日本の大学を選ぶ必要がありますが、本場の空気に触れ世界中の音楽家たちと一緒に仕事をしたいならば留学がおすすめです。
最終更新日 2025年5月12日 by syunik