なんの保証もない芸人さん
芸能プロダクションが芸人を活躍させられる理由はすごく簡単で、それだけ芸人さんを追い詰めているからです。
いつの時代も芸人さんは輝いているなと感じる人も多いかもしれません。
多芸ですごく頑張っている人が多いと感じる人も多いはずです。
それはそのはずで、芸能プロダクションとの契約において、芸人さんは何も報酬の保証はないのです。
中には最低賃金を保証するような契約をしている人もいますが、それは本当にレアなケース考えて間違いありません。
ほとんどの芸人さんは、何な保証もない状態からスタートして自分で仕事を獲得していく事が求められているというところが厳しいところです。
よく会社の仕事が厳しいとか言われることがありますが、その厳しさと芸能プロダクションが芸人さんに示す厳しさとは全く違う類の厳しさになっています。
芸能プロダクションは芸人さんの為に仕事をいっぱい持ってきてくれることをしますが、仕事をするのは芸人さんなので、実際に仕事が来なければ報酬はゼロということもあるのが芸人さんの契約ということになります。
つまり、出来るだけ仕事はとってこようとしますが、無くても知りませんというある意味ではびっくりするような契約なのが、芸能プロダクションが芸人と交わす契約なのです。
将来的には会社のシステムが変わる
つまり、仕事のあるなしはやってみなければ分からないという事になっていて、この場合に仕事が来ない事の責任のほとんどは芸人さんにあるというのが、この契約の驚くべきところです。
ですが、こうした考え方はこれからのあらゆるところでスタンダードになっていくということになるでしょう。
何故なら、明日本当に仕事があるのかどうかなど誰も確実に言えることではないからです。
であれば、当然契約をする時にはがんばって仕事を取ってくる努力はするけれでも出来ない場合はないこともあるよとしか言えません。
ですが、今の多くの企業の雇用体制では、今日も明日も明後日もずっと仕事があるということが前提での組織になっています。
これが今の現実には合わなくなってくることはそう遠くないでしょう。
このシステムは終身雇用という会社が従業員を公私にわたって世話をする代わりに会社に対して忠誠を誓うという事によって成り立つシステムでした。
ですが、今の会社はこのシステムを捨てて、経営者にとって都合が良いところだけを残すという、不思議な成果主義というものを作り出しました。
この成果主義の最も不思議なところは成果を判断するのが、経営陣という終身雇用の時の評価システムと全く同じシステムになっていることです。
これが名ばかりの成果主義であることは誰もが容易に想像がつくでしょう。
経営陣が評価をするという段階で既にフィルターがかかっています。
どんだけ成果を上げようとも経営陣の気にくわない事があれば、それで成果が無いものとして評価することも出来てしまうわけです。
そうなれば、当然成果を出した人は不満に感じますから、会社を抜けていくことになります。
何しろ成果が出せる実力があるわけですから、いちいち経営陣が評価をして自分の報酬から分け前を抜き取っていくことを認める必要はないわけです。
ですから、実力がある人ほど会社から抜けて独立するということをしていくことになるわけです。
会社と個人ビジネスとの違い
独立すると個人で仕事をするようになるわけですが、この人は集団で仕事をするようなこともあるかもしれません。
その時には、芸能プロダクションのようなスタイルで契約によって仕事をするということを選択するようになる可能性が高いといえます。
つまり、本当の成果によって報酬を決めるという契約をするわけです。
これはビジネスでは当然のことでしょう。契約にあたっては当人同士で契約をするのが基本で多くの人が加わる場合は、集団のトップと話をするということもあるかもしれません。
その時でも報酬と仕事内容とはその契約の段階で明確にするのが当たり前の話となります。
会社ではボーナスの時まで自分の評価が分からないという不思議ことが起きるわけですが、そうした事はこれからの個人のビジネスではまず起きません。
契約によって全ての仕事は報酬と仕事内容がハッキリと決まっており、それをすることによって自分が得られる報酬も、契約者が得られる報酬も決まっているというものなのです。
それが契約による仕事のやり方というものです。これからは、こうした仕事のやり方が当たり前になるでしょう。
既にネット上ではそうしたやり取りが頻繁に行われるようになっていて、これによって多くの人が仕事を得られるようにもなっています。
これまでのように会社が仕事を受注するのでは、報酬も時間もかかり過ぎて、依頼側にとってはデメリットしかないというような状態になっていることを理解する必要があります。
これからの時代は自分の報酬は自分で決めて自分で仕事を取ってくる人が活躍する時代となることはほとんど間違いないと思われます。
最終更新日 2025年5月12日 by syunik